いろたし日記

ニューヨークの色

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猫舌は体質ではない。猫舌の原因・特徴と、猫舌という価値観

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我輩は、猫舌である。

皆さんは猫舌ですか?私は猫舌です。

 

「猫舌なんで、お先に食べてください。」

 こう言うと「実際、そんなに熱くないよ。」とポツリ。さらにたたみかけるように「熱いうちに食べるのが美味しいのに。人生損してる(笑)」とまで言われたこともあります。

 

この一連の発言を猫舌ハラスメントと定義します。皆さんも、心あたりがあるんじゃないでしょうか?

 

猫舌の人は、人生損してる? いやいや、違うんですよ。「猫舌」と言う鎧で「火傷のリスク回避をしている」だけなのです!人間の舌の個体差なんて、ほぼありませんから!!!

 

さて、本日は「猫舌」についての記事です。猫舌の原因と特徴を説明し、猫舌ハラスメントがなくなるような世界を目指し、猫舌の人への理解が深まるよう筆を取りたいと思います。

 

猫舌とは

猫舌とは、そもそも正式な医学用語ではありません。

人間以外の動物たちは火を起こす文明が無いため、自分で熱い食べ物を食べる機会がない。しかし「猫」はペットとして江戸時代から飼われるようになったため、動物の中では一番人間に身近な存在になりました。そのため、熱い食べ物を猫に与える機会が生まれたわけです。その猫たちが、熱い食べ物を食べる様子を見て「猫舌」という言葉ができたようです。

現在では、「熱いものを食べることを苦手とする人」を指す一般的な言葉として普及しています。

 

 

青山医師がTBSのインタビューで、猫舌についての見解を述べられていました。

「猫舌」に困る、あの人に教えてあげたいこと | 家庭 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

 

この記事は、TVでの放送を元にした記事で、導入やまとめ方が「ん?」と思うところがあるのですが、猫舌の人とそうでない人の舌の使い方を短い動画でわかりやすく説明してるので、見てみてください。しかし、わざわざこの動画をCGで作った人はすごい。

 

猫舌の原因・特徴

さて、舌が感知する温度の個人差はほぼ無いことに加え、「猫舌である人」には以下の特徴があると言われています。

 

1.熱い食べ物への舌の使い方が下手

2.熱い食べ物を食べる機会が少なかった環境で育った

それぞれについて考察してみます。

 

特徴1:熱い食べ物への舌の使い方が下手

舌の使い方が下手」と言われ猫舌の人にとってはなんとも腹立たしい限りですが、私は舌でさくらんぼの枝を結べます。なのに、下手と言われても・・と言いたいところですが、熱い食べ物の食べ方特有の舌の使い方が存在します。それは、舌の先端部分を使って食べるのではなく、舌の中心を使って食べることで、熱さを感じにくくする、というメカニズムです。チロっと舌を出して味見すると、あつっ!となるのはこのせいですね。

 

特徴2: 熱い食べ物を食べる機会が少なかった環境で育った

これも実体験から納得できます。私の母親は、猫舌だからです。大人になって彼女をよく観察してみると、熱いものを全く食べていませんでした。両親共働きでしたが、母親が料理を作ることが多かったため、私には熱い食べ物を食べる機会がなかったのは事実です。それに加え「子供にやけどをさせてはいけない」という過剰な過保護があったのだと思います。この、熱いことを経験せずに育ってきた環境が、①の舌の使い方を学ばないことに繋がるわけです。

 

猫舌は体質じゃないので改善可能?

つまり、猫舌は体質ではないわけです。

 

では、猫舌の人は上記を改善したら良いのでは?と思われると思いますが、多くの猫舌に関する記事で触れられていない落とし穴がここにはあります。

 

熱いものを食べられる方が、火傷をする確率が高いという事実です。火傷は全員同じ閾値で起きる現象だからです。 

 

つまり、猫舌であることは、熱い食べ物を食べる機会を減らし、結果的に「うわー、やけどしてるから何食べても美味しくない」というあの辛い状況を限りなくゼロにしているのです。私は、あの辛い状況を味わうくらいなら、熱いものを食べられる喜びを、喜んで捨てることができます。猫舌の人は、潜在的にこの考えを持っているのではないでしょうか?

 

猫舌は火傷リスク回避の姿勢

ここまできたらもうおわかりですね。

猫舌の人の価値観には、

火傷後の食事を楽しめない辛さ > 熱いものを美味しく食べられる喜び

という方程式があり、それゆえ「猫舌である」と表明することは「猫舌という体質だから食べられないんですよ」といっているのではなく、「舌使いをマスターし、リスクを冒してまで熱いものは食べたくないよ」という火傷のリスク回避の姿勢そのものを表しているのです。

 

これからも言い続けましょう。我輩は猫舌である、と。

 

猫舌ではないあなたへ

育ってきた環境に感謝しましょう。自分の舌使い能力を褒めてあげましょう。そしてその上で、猫舌の人の価値観を受け入れ、理解を示しましょう。火傷をする頻度が高いようであれば、あなたも今すぐ猫舌になりましょう。

 

終わりに

いかがでしたでしょうか。猫舌に対する熱い想いを書いたら、久しぶりに2000字超えになってしまいました。これを読んだ読者の方が、猫舌についての理解が少しでも深まっていただければ幸いです。もし身近に猫舌ハラスメントをする人が居たら「あ。それ猫ハラなんで。」と言ってのけましょう。

 

ちなみに「海鮮料理が苦手」と言った時に「日本人として人生の9割損してる」と言われる割合も高いので、そちらの方が怒り爆発記事が書けそうな気がします。

人生、こだわりがある方が面白いよね。ではでは。

 

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